今年の秋は、例年よりも紅葉が美しかったような気がします。
24節気のうち「小雪」は11月22にちですが、今年の京都北部は20日に初雪が降りました。近年にない珍しい出来事で、紅葉の上に真っ白の雪、という光景を目にすることができました。
その後少し暖かい日も続きましたが、暮れにはまた10センチほどの積雪です。
いわば、今年は正しく「冬」が訪れたのです。

「紅葉」

「初雪」
一方で、美しい紅葉を鑑賞する余裕すら奪われた人たちが増えています。金融危機、株安、派遣切り、不況の波が容赦なく非正規雇用の労働者を直撃します。
弱肉強食・弱者切り捨ての市場原理・競争主義が音をたてて崩れつつあります。
「自利」(自分の利益)のみを追い、「利他」(他者の利益)をかえりみず、投機によって暴利をむさぼる経済活動は、「カジノ資本主義」とも「強欲資本主義」とも呼ばれました。そのやり方がどうしようもなく行き詰まったのです。
「おびただしい富有り、黄金あり、食物ある人が、ただ一人おいしいものを食べるならば、これは破滅への門である。」とお釈迦さんは説かれました。
企業も社会も政治も、人と人が、また自然と人が「ともに支え合う」側面を忘れたならば、そこには「破滅」が待っているということを述べられたのではないでしょうか。